BSD系では FreeBSD に次ぐ人気のOSです。セキュリティ重視のOS。7.9 でのお試しです。
2026-06:初稿、2026-08:一部修正版
Sec-1.インストール及び GUI 化
Sec-2.日本語環境及びメーラー
Sec-3.インストール後に最初に試すこと
Sec-4.Windows代替としての使い勝手
Sec-5.CUIサーバでの運用
Sec-6.全体としての感想
インストール作業は省略。FreeBSD とインストールする感じ(難しさ)は変わりません。
GUI 化は Xfce を使用。FreeBSD と同様に xfce、xfce-extras を入れるだけです。
ものによっては「dbus、dbus-glib を入れる」という解説もあります。個人的には、特に無くても良さそうですが・・・私は良く分かっていません、汗。
使った機器は Ryzen-3400G + B450マザボ + Realtek 内臓イーサネット、Ryzen 内臓GPUです。
geforce の GT-710 グラフィックボードはサポートされていません。
なお、以前に 7.8 を入れた SSD があるので新規インストール以外に 7.8 -- 7.9 の更新もやってみました。割合と簡単に更新しました。これなら、半年に一度のバージョンアップでも困らないです。
FreeBSD では fcitx 系でないと gtk2 を使えませんでした。つまり日本語を扱うためには、fcitx でないとダメでした。
OpenBSD では ibus も fcitx も使えます。ただし、ibus だと一部アプリがコアを吐いたりします。なので fcitx 版の利用が良さそうです。
インストールしたのは fcitx-anthy、fcitx-gtk、fcitx-configtool です。また日本語フォントとして noto-cjk、noto-emoji を入れました。.bashrc と .xsession は FreeBSD と同じやり方で動きました。「session と起動」では自動的に fcitx-daemon が動くようになります。(自分で書かなくてもオケ)
また xfce4-terminal は FreeBSD 同様に
edit --- preference --- advanced で encoding を default(utf-8) に設定すれば日本語入力が出来ます。ただし OpenBSD の xfce-terminal は時として透過性になってしまい後ろの背景が見えます。誤作動。
一方で Mate-terminal は日本語入力も出来て、透過性になるなどの誤作動もありません。利用は mate-terminal が良いと思います。特に、(utf-8)設定などしなくてもオケです。
なお、gnome-terminal はインストールしても動きませんでした。多分、インストールする際に依存関係が欠落している。また、lx-terminal は日本語入力が出来ないのでダメです。
メーラーは 7.8 では evolution、sylpheed は使えませんでした。使えたのは claws-mail だけでした。
7.9 になって evolution がコアを吐かなくなって、問題なく使える様になりました。7.9 では evolution と claws-mail が使えます。sylpheed は証明つきファイルを読もうとするとハングアップします。ダメです。
またブラウザの日本語入力については chromium、firefox、falkon を試しましたが、確実に日本語入力が出来たのは chromium だけでした。firefox は日本語入力が出来たり出来なかったり、不安定です。falkon は常に日本語入力出来ませんでした。
なので安定して使えるブラウザは chromiumu 一択です。
訂正
2026-08 末頃に使ってみたら、firefox で問題なく日本語入力出来るようになっています。何度か firefox の更新がありましたが、その間に問題点が改善されている様です。OpenBSD 、パッケージ管理をマメにやっています。良い事です。
例によって UNIX ギーク風にやることです。17 年くらい前にいじっていたのですが・・・その当時の記憶がありません、笑。
*** IPアドレスの設定や管理 ***
IP アドレスは /etc/hostname.re0 (re0 は使っているイーサネットによる)、ゲートウェイは /etc/mygate、ホストネームは /etc/myname 及び /etc/hosts を使います。ここは FreeBSD よりなんとなく分かりやすいです。
*** リゾルバーの設定 ***
/etc/resolv.conf を書き換えるだけです。普通です。
*** rc.local ***
最初から動くように設定されています。/etc/rc を読んだら「/etc/rc.local があれば実行せよ」という記述になっています。
*** パケットフィルタ ***
OpenBSD は pf です。
基本的に、調子良く動きます。もともと BSD 系のパケットフィルターは高速で定評があります。
なお、FreeBSD と OpenBSD の pf は似ているようで微妙に違います。何かチュートリアル的なものを探して練習して、少しずつ自分に合うように改変していくのが良いと思います。OpenBSD はホームページの説明がチュートリアル風なので、あれを参考にするのが良さそうです。
*** デーモンコントロール ***
個人的には systemd 系 Linux の systemctl コマンドや OpenBSD の rcctl コマンドは使いやすいと思う。ちょっとだけ FreeBSD のやり方より分かりやすい。
*** 各種ソフトのコンパイル ***
ccl は BSD 系の場合は FreeBSD でしか動かせないと思います。それ以外だと、guile、chicken、ecl、sbcl、nginx、postfix 等がコンパイル出来ました。
guile はコンパイルに少しくせがあります。入れる必要があるパッケージは
autoconf、automake、p5-ExtUtils-PkgConfig、gettext-tools、gmp、libffi、libunistring、libltdl、readline です。
また、gc-8.2.12.tar.gz (ソース)をダウンロードして、これをコンパイル・インストールしました。パッケージの boehm-gc では、なぜかうまくいきません。???
以下、 $ configure --prefix=hogehoge --disable-jit
として $ gmake -j n (n は適当)
とします。それでコンパイル完了し、# gmake install で guile 最新版がインストール出来ます。
guile のくせとして、このソフトウェアはメモリー中に領域を確保してそこで独自にプログラムを実行しようとします。普通は問題無いのですが、OpenBSD はその様に OSの管理以外で別のプログラムを走らせることを認めていない様です。なので OpenBSD で普通にコンパイルするとコンパイルが全て終了して、実行ファイルを作る(LDする)際にエラーが出ます。
--disable-jit
は、この guile の挙動を止めさせるためのオプションスイッチです。
OpenBSD のこの管理の仕方は珍しいです。Debian系、Ubuntu系、Redhatクローン系、Arch系、SUSE系、Slackware 等多くのOSで guile をビルドしてきましたが、このオプションスイッチを使うのは始めてです、汗。
*** シリアル回線制御 ***
minicom と cu が使えます。minicom は一般ユーザでアクセス出来ます。sudo 不要。
$ minicom -D /dev/cuaU0
ハードウェアフロー制御なし、ソフトウェアフロー制御あり、回線速度9600です。
一方 cu は
$ cu -l /dev/cuaU0
です。シリアル回線の使い方は FreeBSD とよく似ています。
なお、使っているのは USB-serial のケーブルです。
*** その他 ***
*プログラムの実行速度とネット通信速度については、Sec-37. FreeBSD のところに書いたとおりです。プログラムの実行速度はちょい遅め。ネット通信速度は Slackware 等の70%くらいしかスピードが出ません。遅いです。
*OpenBSD は ntp について openntp を使っています。なのでよくやる
$ ntpq -p
とやって同期を確認するのではなく、
$ ntpctl -s status
として同期の確認をします。
いわゆる GUI での使い勝手。
*ブラウザーは chromium しかまともに日本語入力出来なかった。Firefox は入力出来たり、出来なかったり・・・
*メーラーは evolution と claws-mail が使えます。
*その他、gimp、libreoffice 等のパッケージがあります。マアマアの品揃え。
*ただし、アマゾン・プライム等は視聴出来ません。youtube は視聴出来ます。
なお、音をUSBスピーカから出すには
$ sndioctl server.device=1
とします。色々な機器を接続していると 1 ではないかもしれませんが・・・。
(c)系利用の品揃えについては数の多い Debian や Ubuntu 等と、品揃えの悪い Slackware の中間くらい。ただしパッケージの完成度や安定性は Linux よりもやや劣ります。
訂正
2026-08 末頃に試したら firefox で問題なく日本語入力出来る様になっています。
しばらく CUI のサーバで運用しています。インターネットサーバ。
少しクセを感じます。私はうまくネームサーバが使えませんでした。(OpenBSD 独特のやり方を学ぶ気が無い)笑。
また、dovecot の使い勝手も何か他との違いを感じます。
いちいち OpenBSD 流を調べるのが面倒なので bind をソースから自分でコンパイルしました。それだとごく普通の使い方でいけます。笑。
また、dovecot の代わりにパッケージの solid-pop3d を使いました。inetd から動かすようにするだけで、簡単に設定出来ました。
セキュリティ上の独自の細工については、Linux で出来たことは OpenBSD でも問題なく出来ました。安定して動きました。
全般として、調子良く動きました。
CUI でのサーバ運転は問題無いです。サーバルームで使う程度(UNIX 系からの移行OS)なら GUI 利用も十分いけます。
もちろん、リビングで Windows の代替に使うのはおすすめ出来ないと思います。
各種パッチはそれなりに、ちゃんと流れてきます。セキュリティ対策はほぼ最高級との評判です。
GUI 利用は FreeBSD 同様にストライクゾーンが狭い。
*日本語入力として ibud-anthy はコアを吐くので事実上使えない。使えるのは fcitx-anthy のみ。
*X端末は mate-terminal しかダメ。
*ブラウザは日本語IMを含めて考えると firefox、chromiumu の二択。
*メーラーも二つ。
*今時、nvidia のグラフィックボードが使えないのは、ダメです。
こんな具合です。
注:2026-06 版の記述で「GUI がいまいちで使えない」と書きました。間違いでした。ibus-anthy を使うと調子が悪いのですが、fcitx-anthy なら特に問題ありません。