Chap-14. Devuan を試用

2022-09


 Devuan 4.X になってから最初のお試しです。この前のお試しは Devuan 3.X でした。
2022-09 現在、使い方については以下の3つの視点で見ています。( Chap-26. 参照)

 *また、セキュリティ上の視点では「セキュリティやバグのフィックスをいつ誰がやっているか?」の視点で見ています。(Chap-26-2. 参照)

以上を踏まえて、時点修正とともにこのチャプタを書き直しました。
なお systemd free だと GNOME が利用できないと思っていました。しかし Devuan では GNOME が動きます。そのことも軽く触れます。


Sec-1.インストール
Sec-2.日本語入力の設定
Sec-3.インストール後、最初に試すこと
Sec-4.Windows 代替(ATW)としての利用
Sec-5.公開サーバで試用
Sec-6.全体を通しての印象


Sec-1.インストール

 インストーラが少々古めです。Debian の一世代前のインストーラです。
なので、できることは概ね Debian と同じ。CUI サーバへのインストールは簡単です。
できないことも概ね同じ、笑。
Debian のインストーラはハードウェアの認識など、やや遅れている感じです。癖のあるノート PC へのインストールは苦労するかもしれません。
AMD 3000 シリーズの内蔵 GPU で BIOS 互換モードだとインストーラが立ち上がりません。これも Debian と同じです。
なお、お試しは AMD athlon 3000G + B450 マザボ + 古めの Geforce(GT-730) グラボ、という構成です。最近グラボを使うのはこんな時だけです。
Xfce で試して、後から追加で GNOME を入れました。



Sec-2.日本語入力の設定

 このディストリは最初から日本語入力が完備しています。
ロケールを日本に設定してインストールした場合は、デフォルトでは uim-mozc がインストールされています。最近の Debian は ibus-mozc に切り替わっているようですが、こっちは従来どおりです。
uim-mozc のアイコンが画面上に現れるのですが、それが邪魔なら fcitx-mozc とか ibus-mozc に変える手もあります。単に
# apt install fcitx-mozc 等又は # apt install ibus-mozc 等として、インストール後にリブートするだけです。入力補助に必要な gtk のとか、mozc-utils-gui とかは自分で必要に応じて入れてください。
uim-mozc、ibus-mozc の設定変更(ショートカットキー割付の変更)については Cha-27.を見てください。fcitx-mozc は、普通は設定をいじらないと思います。

もしもインストールした IM にうまく切り替わらない場合は、im-config を使います。簡単に切り替え(指定)できます。

リポ( /etc/apt/sources.list )について security と update は contrib non-free が最初から書き込まれていました。main には書いてありませんでした。
なので、インストール後に書き足します(普通は、笑)。




Sec-3.インストール後、最初に試すこと

 以下のチェック項目はいずれもUNIX 系システムとして管理する上で、私にとって必須の項目です。

基本的に Debian without systemd なので、試すほど Debian と違いはないのですが、一応やります、笑。
以下、順に試していきます。



1.と2. IPアドレスとリゾルバーの設定

 以前の Devuan 3.X と Devuan 4.X では変わりました。Xfceをインストールしてみたら NetworkManager が使われていました。
NetworkManager はほぼ業界標準みたいなものです。管理慣れしているので、ありがたいです。前は wickd ってちょっと変わったヤツを使っていました。この変更は歓迎できると思います。




3. /etc/rc.local は使えるか?

 最初から使える状態になっています。



4. パケットフィルタは普通に使えるか?

パケットフィルタは問題なく使えます。オケです。nftables 調子良いです。




5. デーモンのコントロール

 init システムにsysvinit を選ぶと、デーモンのコントロールは以下のとおりです。(他の init を選んだらどうなるかは、試していません)

# insserv -d hogehoge   (hogehoge サービスの開始  default の意味らしい)
# insserv -r hogehoge   (hogehoge サービスを止める  remove の意味らしい)
# insserv -s  (サービスの設定の一覧を見る)




6. Apache、postfix、guile、lua は簡単にコンパイル・インストールできるか?

 全部まとめて、書いておきます。
Apache、Postfix を自分でコンパイル・インストールしたいのはサーバの用途です。
Debian 及び Devuan はセキュリティフィックスへの対応が良好なので、特にどうしても最新版をコンパイルして入れる必要は無いと思いますが・・・私の場合、諸々の理由で自分でコンパイルしています。
guile、lua はプログラミングを楽しむ時の話です。単に、最新のものを 「使ってみたい」 というだけの理由です。
詳細はChap-7. に示す Debian と同じです。全部問題なくコンパイル・インストール出来ます。





7. Dat ドライブは普通に使えるか?

 問題なく使えます。今、私はUSB-DAT72 ドライブを使っています。(たまに)
ドライブを USB に接続して電源を入れると、/dev/st0 が自動的に出来ます。後は

$ tar tvf /dev/st0

などとやると、DAT72 テープに収めたファイルが読めます。当然、書き込みも出来ます。オケです。





8. シリアル回線使ってルータ管理できるか?

cu コマンドを使えば、簡単にシリアル回線でルータが管理できます。オケです。

$ cu -l /dev/ttyS0
$ cu -l /dev/ttyUSB0 

こんな感じです。-s 9600 などと速度指定する必要はありません。ユーザは /etc/group の dialout グループに入れておきます。cu は # apt install cu で入ります。





9. CUI(サーバ)へのインストールは簡単か?管理は?

 今回の 4.X では試していません。2019 のお試しで全く問題なかったので多分同じだと思います。(想像ですが、笑)




Sec-4.Windows 代替(ATW)としての利用

 Windows 代替(ATW)として使いやすいかどうか、私の印象を少しだけ書いておきます。以下の記述はほとんど Chap-13. のコピーです、笑。

プリンター、スキャナ
 基本的に Debian と同じです。良好です。

ブラウザ
 デフォルトで Firefox が入ってます。
この Firefox で問題なくアマゾンプライムの映画が視聴出来ます。
flatpak を利用すると、そっちからも firefox、Chromium、Google-chrome がインストールできます。
あるいは Google のサイトから直接ダウンロードして Google-chrome インストールすることも出来ます。
Debinan 系だとブラウザは各種選び放題です。
Flatpak の利用については、Chap-31.に書いています。

メーラ
 デフォルトでは何も入っていません。パッケージにいろいろあるので、sylpheed なり evolution なり好みに応じてどうぞ。

オフィス
 Libre-Office が使えます。全然問題なしです。

画像ソフト
 Gimp が使えます。問題なく動きます。十分良好です。

市販 DVD の再生
 Devuan のリポから vlc libdvd-pkg を入れれば再生出来ます。
flatpak から vlc を入れても再生出来ます。
個別に libdvdcss ってのをダウンロードして入れれば Devuan のリポから入れた vlc で再生出来ます。いろんなやり方があります。

パッケージのアップデート・インストール
 DEが Xfce の場合、synaptic(パッケージインストーラ)という GUI インストーラがパッケージ追加もアップデートも担当します。
GNOME だと GNOME-software ってので概ね同じことが出来ます。
あるいはコマンドで apt を使ってもいけます。
パッケージを入れるなら # apt install hoge
更新なら # apt update と # apt upgrade とするだけです。

--- 注:GNOME の利用 ---
 ちょっと驚きましたが # apt install gnome で問題なく GNOME が動きました。標準インストールでは GNOME は選べないので、入れるなら自己責任です。私が試した限り調子良く動きましたが、もう一度うまく Xfce に戻して動くかどうかは確認していません。
自己責任で標準以外の DE を入れると片道切符の場合が多いです。行きは良いけど、帰れない、笑。
なお GNOME はちゃんと wayland で動いていました。
多分、一般的理解としては GNOME は systemd 必須。もしかしたら、そう言われているだけなんでしょうか。詳細不明です、笑。


以上です。





Sec-5.公開サーバで試用

 このセクションは2019年試用時のものです。2022-09 時点ではサーバ運転での試用をしていません。

 2019夏頃に Devuan で公開サーバを立ててみました。一ヶ月以上使いましたが快調でした。
基本的に、本チャプターの Sec-3.で試したことが普通に出来れば、公開サーバに仕立てるのは容易です。
Chap-Bacic-1.のSec-7.で書いているとおり要塞ホストに仕立てれば良いわけです。

といった具合だったので、オケです。





Sec-6.全体を通しての印象

 このセクションは私の独断的、個人的な印象です。

*まず使い方の3つの視点から見た評価です。
a. の利用について・・・・・・・とても良好です。申し分ありません。(<ーーここは 2019 時点で評価しました)
b. の利用について・・・・・・・全然問題なく、とても良好です。
c. の利用について・・・・・・・全般的に良好です。パッケージも十分にあります。

*次にセキュリティー上の視点からの評価ですが、これは基本的に Debian と同じ。
Debina-stable 派生の場合は Debian のセキュリティーパッチが流れてきます。なので、とても優秀と考えられます。


 総合的に見て、どうかです。
3.x よりも 4.x になって完成度が上がっている気がします。いつまでも人気はでないようですが、仕上がり具合は良好だと感じました。
systemd フリーが好みの人なら、MXLinux と並んで良い選択肢だと思います。

ただし、AMD 3000シリーズ CPU 利用 + BIOS 互換モードだと、内蔵 GPU はうまく扱えません。BIOS 互換モードにするなら、少なくともインストールする時だけはグラボ必須です。グラボはインストール後に外せます。


 以前のチャプタは以下に保存しています。だいぶ古いし、意味ないと思いますが・・・
https://www.quinos.net/topice/topice.02.html  (一つ前)
https://www.quinos.net/topice/topice.01.html  (二つ前)