Chap-26. 各種ディストリを試してみた感想

 これまで各チャプターで個別のディストリについて、試したことを書いてきました。
言ってみればこれまではそれぞれの「木」を見ていました。ここで一旦視点を上空に上げて、「森」を眺めてみようと思います。
つまり、俯瞰的に眺めてみたいです。
書くことは個人的志向とか趣味的な内容に、少しだけ世間の評判を加えています。
以下の記述は、2020-08-08 時点が初稿で、2021-05、2021-10、2022-07、08 に若干修正しています。

 このチャプターは性格上、時期的に多少変動します。少しずつ手を加えています。



Sec-1.UNIX の特性・特徴
Sec-2.僭越ながらウェブサイト管理人の好み
Sec-3.前のセクションを踏まえて、各ディストリごとに短いコメント
Sec-4.その他のディストリ




Sec-1.UNIX の特性・特徴

 このウェブサイトでは、よく「UNIX」という言葉を使っています。定義は考えません。定義から話なんて、できっこありませんしね。そのため、UNIX 的だと思っている事柄を羅列していきます。そうやって私が UNIX に持っているイメージを説明します。
UNIX って 1969 だか 1970 年だったかに出現したOSでしたっけ・・・。

特徴のほとんどは、資金不足のなかでスタートしたプロジェクトだったことに起因しているらしい、笑。万事塞翁が馬。
自分が特にUNIX系OSで気に入っている部分は、上記のうち大まかに言えば 1. 2. 6. 8. 9. あたりです。




Sec-2.僭越ながらウェブサイト管理人の好み

 見る視点です。

 視点b.はUNIX系をイメージしていて、視点c. はWindowsっぽい使い方をイメージしています。便宜上分けていますが、b. c. の両方に対応したディストリが多くあります。なので b. と c. を分ける意味は希薄です。

 なお、コミュニティや企業サポートの安定性や継続性(長続きしそうなのか、どうか・・・とか)は判断が難しいです。良いと思っていた CentOS があっさりダメになった例もあります。SUSE は身請けの企業がよく変わって一抹の不安があります。コミュニティは概して合従連衡を繰り返すし。予測がつきませんね、笑。
なので組織の安定性や継続性は評価項目から除外しています。実際には Debian のように長続きしているコミュニティは高評価できます。Arch Gentoo Slackware 等も組織が長持ちしていて良好です。





(a)利用のためのディストリの好み、またはお勧め
 2022-07 時点だと下記の(b)(c)に向いたディストリのうち CUI のサーバ状態にインストールできるものなら、どれでもいけそうです。「CUI のサーバ状態」と条件をつけると実際には Debian-stable、Almalinux、Ubunt-server、EndeavourOS になると思います。
ローリングリリース系は更新頻度が高くリブート回数が増えるので、サーバ利用は一般的では無いと思います。ただしものは悪くないです。
なお、サーバ運用の情報量に注目すると Debian-stable、AlmaLinux が情報量が多そうなのでおすすめです。

 2021に試してみて Debian-stable、AlmaLinux が他のディストリよりもサーバとして安定した動きでした。
しかるに、2022 に Ubuntu-server 、SUSE(tw) と Arch も併せてチェックしたら、5者 OS の動きに顕著な違いが感じられませんでした。ようするに「どれでも行けそう」って感じでした。
各ディストリに進化があるのか、Kernel.org のカーネルが良くなっているのか、それとも 2021 の私のチェックが甘かったのか、今となってはわかりません。

Arch 系で (b), (c) のお勧めから選ぶと EndeavourOS 一択です。一方でインストールの手間を気にしないなら Arch 本体も良好です。





(b) 及び (c) 利用のためのディストリの好み、またはお勧め
 「良さそう」とか「他人におすすめ出来そう」と評価してるのは
*Debian系 ・・・・・Debian-stable、Sparky、MX、Peppermint 等
*Ubuntu系 ・・・・・Ubuntu、Kubuntu、Xubuntu、Neon、Pop、Mint 等
*Redhat クローン・・AlmaLinux 等
*Arch 系 ・・・・・ArcoLinux、EndeavourOS、(インストールの手間を気にしないなら Arch 本体も良好)
等です。たくさんあって迷います。


 結局のところ、おすすめなのは Chap-26-2. のカテゴリー1から3の中から選んでいるだけです、笑。
 少し前までリビングルームでは Xfce より GNOME、Firefox より Google-chrome を選んでいました。amzon prime は問題ないですが、鈍足CPUだと wayland + google-chrome でないと一部のスポーツ系動画配信で画面がちらついたりしました。
2022-09 に比較したら、wayland でも Xorg でも Firefox でも Google-chrome で差を感じませんでした。スポーツ系動画配信 + 鈍足 CPU での話。
差を感じなくなった原因がどこにあるのか分かりません。
・Xorg 系が改良されている。
・Firefoxが改良されている。
・動画配信側が回線速度を上げた(笑)
正直なところ何が原因で良くなったのかさっぱり分かりません。
わかることは、DEの選択やブラウザの選択にあまり制約が無さそうってことです。どうやら適当に選んでも良さそうです。確定的な話では無いですが・・・
なお画素数に関係しますが、サーバルームの Ryzen 3400G や Athlon 3000G だと何も問題ありません。そんなこと、どうでも良いって感じです。したがって core i3 i5 とか core i7 とかの高速 CPU でも関係無い話だと思います。






Sec-3.前のセクションを踏まえて、各ディストリごとに短いコメント

Debian-stable
 セキュアかつ安定性が高い。堅牢。Geek にも受ける。ネット上の高度な情報も豊富。
派生ディストリへの支援等も積極的らしい。社会貢献度が高くて、世の為になるディストリ。敬意を感じます。
プロプラ系やコーデックへの対応が消極的だが、自分で設定すればおおむね解消できます。インストーラはイマイチ。ハードウェアへの対応はUbuntuより少し劣る。

AlmaLinux
 Redhat のクローン。基本は業務系OSとかサーバ系OS。セキュア、安定性、堅牢性が素晴らしい。
CentOS の情報が使えるので、ネット上の高度な情報も豊富。
アプリケーションもひと工夫すれば増やせるようなのでデスクトップも意外とイケル。

Ubuntu
 言わずと知れた Linux 界の巨人。有名。全方位に優れている。初心者向けとの評判だが、開発やサーバ系も十分にいけそう。
ごくたまに、アップデートするとおかしくなるようだけど、それでも人気は落ちない。ユーザの対象は絞られていない。全方面が対象。
多分、このディストリが気に入らないという人は少ないと思う。
DE が気に入らないなら、対象を「Ubuntu 系」に拡大すれば KDEplasma、Xfce、LXQT 等もある。派生ディストリの数も多くて、選び放題状態。

MXLinux
 Dirtrowatch No.1 のディストリ。使い易い。コーデック系にも積極的で、Debian が仕立てずにリリースしている部分をしっかり仕立ててリリースしている感じ。ノートパソコンとの相性も基本的に良好です。最近は systemd も使えるようになったので、「Debian 代替 + アルファ」の感じが更に強くなってきた。

Mint
 Ubuntu派生で本家より人気のディストリ。安定しているし使い易い。コーデック系には本家よりも積極的。人気があるディストリだが、最近 Arch 系に人気の面で押され気味。やめたと思っていた LMDE (Debian ベース版)もしぶとくやってるようです。

antiX
 systemd free 。とにかく軽い。インストール直後のデフォルト状態でメモリー使用が200MB以下。驚きます。いつまでたってもカーネルが古い4.9.x 系列のまま。古くてもさほど問題はないですが・・・
2021-夏時点だと、仕上がり具合がやや雑。

Devuan
 Debian without systemd が売りのディストリ。安定しているし良好だけど、systemd free って以外に訴求点が無い。人気は出ない。

Manjaro
 ちょっとクセがある一方で (c) 系に強いという評判らしいです。
プリンタを動かすのが面倒。また、比較すると少しだけ他の Arch 系ディストリよりもハードウェアに敏感。
しかし人気のディストリです。

ArcoLinux
 マイナーなディストリだが、割合と使いやすく安定している。コーデックにも積極的です。Manjaro 同様にプリンタを動かすのが、面倒。
ハードウェア対応は良い意味でデリケートさがなくて堅固な印象です。出来栄えが Arch に似ている感じです。
リポ不調、更新エラーについては多少の改善が図られつつあるようです。抜本的な改善ではなさそうですが・・・。

openSUSE(tumbleweed)
 アップデートは安定していて問題を生じない。
パッケージソフトもそれなりに沢山ある。プロプラ系は排除していないが、コーデック系には消極的。対応は出来ます。
最近、X 端末系とエディタを組み合わせると挙動が変。emacs が変な挙動をする。

Fedora
 正規の GNOME 版及び Spins から LXDE 版と Xfce 版を入れてみたがいずれも安定していて良好。
アップデートでも問題は発生しない。パッケージもマアマアある方。プロプラ系は排除していない。コーデック系には消極的。対応は出来ます。
3ヶ月ほど更新の安定性を継続してチェックしましたが、問題なかったです。サポート期間が短すぎるのが問題。

Gecko (Rolling Release)
 OpenSUSE の派生ディストリ。基本的にSUSEのTumbleweedの特性を引き継いでいる。全体としては安定しているが、X 端末系と emacs の組み合わせで挙動がおかしい。

EndeavourOS
 Arch の派生ディストリ。
このところ概ね安定しています。リポも安定しています。仕立てはやや雑ですが悪くないです。プリンタを動かすのはちょっと面倒。人気急上昇中。

Sparky Linux (stable)
 Debian 派生。コーデック系へも積極対応していて、Debian 代替+アルファの要素が強いディストリ。使いやすくノートパソコンへもインストールしやすい。MXLinux と似た立ち位置に見えるが、人気面では大きく水を開けられている。使ってみて、良好な出来栄えの割には人気が無いと思う。

Peppermint
 2022-05 時点でDebian派生に変わりました。前は Ubuntu 派生。
基本 Xfce ですが、とりあえずインストールして後から GNOME を入れてみたら随分と自然に動きます。Debian 派生で無理やり GNOME 動かすなら、これが一番安定しているように感じました。結構イケます。インストーラが Calamares なのでノート PC でクセのあるヤツ(Debian のインストーラだとうまく入らないヤツ)にも入れやすいです。Debian 代替+アルファ。

Arch Linux
 思っていたより安定・堅牢です。プロプラ系やコーデック系への対応も良好。割合と使いやすい。
インストールが面倒なのは減点項目です。プリンター利用も設定がやや面倒。
更新エラー・リポ不調への改善が図られつつあるようですが、抜本的な改善ってわけじゃなさそうです。







Sec-4.その他のディストリ

 上記以外のディストリで、ちょっとだけ試してみてすぐにやめたディストリとか、試してみようという戦意が喪失したディストリです。
つまり、良いとか悪いとか、好みに合うとか合わないとか、そんな判定以前に試用をやめたディストリです。


PCLinuxOS
 こっちはベスト10の少し下だけど人気がありそうです。そもそも去年の秋頃には、「次は PCLinuxOS 試してみよう」なんてウェブサイトに書きました(汗)。が、撤退です。

ようするに、全般的に分かりにくいです。

  

elementary、Zorin
 こっちはインストール用のISOをダウンロードする画面で、撤退です。
いきなり「あんた、幾ら出す?」って画面です。いや、あれを見てなお「俺はただで使わせてもらうぞ」って言いにくいです。
Distrowatch を見ると「free」って書いてあるので無料が基本だとは思うんですけど・・・・
なんとなく、そこで気後れして試用は諦めました。ちょっと、近づき難いディストリです(汗)。


ALT Linux
 ロシア製のディストリです。面白そうなので試してみましたが、撤退です。

両方共、大きな問題です。ダメです。で、撤退しました。



以上です。