Chap-28. Endeavour OS の試用

2020-10 初稿 2022-07 リフレッシュ。


試す事柄
いつもどおり、チェックは以下の3つの視点で見ます。ただし、インターネットサーバ利用だとローリングリリースモデルは一般的では無さそうです。
このため、EndeavourOS については b. c. メインでチェックします。a は軽く、ちょっとだけ。


Sec-1.インストール及び最初の設定
Sec-2.UNIX マシンっぽく管理できるか
Sec-2−2.CUI サーバにインストールした場合
Sec-3.Windows 代替として
Sec-4.Printer 設定
Sec-5.全般の印象
Sec-6.フォントの追加


Sec-1.インストール及び最初の設定

インストール
 インストーラは Calamares を使っています。GUI インストーラで使いやすい優秀なインストーラです。
online 指定でインストールすれば各種 DE を選べるのも良好です。
チェックは GNOME で試しました。我が家の非力な機器類からするとどうも GNOME が良さそうなためです。
 また、DE を選ぶところですべてのチェックを外せば、CUI サーバ状態にインストール出来ます。なのでサーバ利用も軽くちょっとだけ試します。

補足:AMD athlon 3000G + 外付けグラボ(Geforce)で GNOME を入れると Xorg でしか動きません。
グラボを外して内蔵の GPU (Radeon) を使えば Wayland でも Xorg でも動きます。



最初の設定
--- 日本語入力 ---
 fcitx5-mozc を GNOME で使ってみます。基本的に ArcoLinux とやり方は同じなので、Chap-21. を見てください。

--- firewalld の設定 ---
 2021年頃にインストールしたときは firewalld って標準じゃなかった気がします。2022 時点でインストールするとどうやら firewalld が標準装備になっているようです。
デフォルトの設定は普通 public です。これはイメージとしてはノートパソコンなどに入れて外に持ち出し、外のフリーwifiにつなぐような使い方のイメージだと思います。外の世界は魑魅魍魎がばっこする恐ろしい世界です。なので安全性を重視しています。
しかし家の中でファイアウォールに囲まれた LAN 内利用だと public はやりにくいです。そもそも、それじゃスキャナーが操作できませんでした。
なので


# firewall-cmd  --set-default-zone=trusted

とします。これで LAN 内のスキャナが操作できるようになります。
もちろん、外に持ち出して使うときは firewalld のみならず、厳重にセキュリティ対策してください。ここではそんな使い方はイメージせずに説明しています。

  


*GUIでのパッケージインストーラ
 2年ほど前に試した際、$ yay pamac として pamac をインストールしてみました。しかし、今回やってみると一覧表が真っ赤で、保守されていない状況です。こっちは諦めました。
変わりに pacman を使って gnome-software と gnome-software-packagekit-plugin を入れてみました。
そうしたところ、通常の GNOME のGUIパッケージインストーラが無事に動きました。
それで Chromium を入れてみたら問題なく入ったので良さそうです。広範に試してはいませんが、多分イケルと思います。
イケなくても責任は持ちませんが・・・笑。






Sec-2.UNIX マシンっぽく管理できるか

 チャプタを起こしてしまいました。が、書くことがありません。UNIX 風の管理のこと、各種ソフトのコンパイル・インストールのこと、全て ArcoLinux と特に変わりません。省略です。興味のある方は ArcoLinux のチャプタを見てください。全然、問題は無いです。

サーバソフトや言語処理系を自分でコンパイルするときに必要なパッケージが、OSインストールの時期によって入っていたり、入っていなかったりします。このディストリの人達って、結構気まぐれらしい、笑。
しかし、その都度工夫して自分でパッケージを入れればすみます。Arch 系だと大抵は apr、apr-util、pcre あたりです。



Sec-2−2.CUIサーバにインストールした場合

 2021-08 頃からインストール時の DE 選択画面で全部のチェックを外すと、サーバ状態にインストール出来るようになっています。
なのでサーバ状態もチェックしました。
なお、CUIのサーバ状態にインストールすると df コマンドでみて 2GB 未満でした。ホントに X11 も無い CUI 状態ですね。

 ちなみに、実際に書くことはほとんどありません。基本的に GUI にインストールしたときと変わりません。唯一、最初は NetworkManager すら入っていないので、Chap-19. Sec-2. に書いたように ip コマンドでネットワーク有効化を図ります。その後、pacman を使って NetworkManager を入れれば、後は普通の管理です。nmcli コマンドもそれで使えるようになります。
それ以外のことについて、特に書くことはありません。CUI に入れても調子良く動きます。インターネットサーバで運用してみましたが問題なく安定していました。

2022-07 時点で GUI インストールすると firewalld が標準装備でしたが、CUI インストールだと firewalld は入っていませんでした。

(2021-夏)なお、apache のコンパイルに apr、apr-util、pcre パッケージを入れる必要がありました。
また、guile のコンパイルには pkgconf を入れる必要がありました。
(2022-07)なお、apache のコンパイルに apr、apr-util パッケージを入れる必要がありました。
guile のコンパイルは何も入れなくてもオケでした。



Sec-3.Windows 代替として

 デスクトップ利用で各種ソフトが使えるかってことですが、ここも基本的に ArcoLinux と変わりません。良好だと思います。記述は省略です。

LTSカーネルを使うと spectre、meltdown のチェッカーをパスできなくて、最新カーネルならチェックをパスできます。(つまり最新カーネルなら安全) この点も ArcoLinux と全く同じでした。




Sec-4.Printer 設定

 プリンタの設定は ArcoLinux と同じようにできます。Chap-32. Sec-4. と Sec-5. でやれます。
以前、postfix を入れないとプリンタが動かないと書きました。それは不要でした。Chap-32. の Sec-4. と Sec-5. (ソースコードをコンパイル・インストールした後、cups web interface ってヤツを使って設定)でやれば postfix パッケージ不要でプリンタが使えます。

スキャナも問題なく動きます。先に書いたとおり firewalld の設定を変えておけば、普通にスキャナが使えます。





Sec-5.全般の印象

 最初に、3つの視点で評価します。
   視点a. ・・・CUI インストールしてサーバ運転してみても問題ありませんでした。
   視点b. ・・・問題ないです。Geek 風に使うのも十分対応できそうです。各種コンパイル作業も簡単です。
   視点c. ・・・基本的にイケると思います。パッケージもまあまあある方です。

*Chap-26-2.でいうカテゴリー3(2の派生)です。なので Linux 界で突発的にセキュリティーホールが発見されたとしても、マアマアの早期対応が可能だろうと予想されます。
*リポは安定しているようです。ArcoLinux みたいな更新エラーは発生しません。
*Arch系の常として、プリンタ動かすにはソースからコンパイルが必要です。
*以前から同じ印象ですが、仕上げ具合は多少雑な印象です。きめ細やかでは無いと言うほうが良いかもしれません。でも問題は無いです。
*spectre、meltdown の問題があるので LTS カーネルの使用はおすすめ出来ません。
*Arch系ディストリ3つ(ArcoLinux、EndeavourOS、Manjaro)の安定性を、GNOME 前提及び我が家の環境(AMD3000シリーズCPU あるいは Celeron N4100 ノートPC)で比較すると ArcoLinux とほぼ同等かチョイ下、Manjaro よりかなり良好だと思います。(なぜか我が家のマシンでは Manjaro が調子悪い)







Sec-6.フォントの追加

ここは 2021-07のままです。

 このディストリをデフォルトで使い始めて最初に感じたことの一つに「フォントが綺麗じゃない」というのがあります。
英語で使っているときは感じませんが、日本語入力をしたり、ブラウザで日本語のサイトを見ると感じます。
これを解消するのに簡単な方法はフォントの追加です。
以前、Slackware のチャプタがあってフォント追加の方法を書いていましたが、よく考えたらチャプタを消してしまいました。
ちょうど良い機会なのでフォント追加について簡単にメモっておきます。


概ねポイントは以下のとおり。

簡単に書けばこれだけです。
IPA フォントはネットで検索すると割合と簡単にヒットします。そこからダウンロードします。私のは数年前に Slackware に入れるためにダウンロードしたものです。今回もそれを使いました。
ipam00303.zip、ipag00303.zip という2つのフォント、片方が明朝で片方がゴシックです。
unzip するとそれぞれ ipam.ttf、ipag.ttf ってファイルができます。これがTTFフォントのファイル本体なので、上記ディレクトリにコピーします。あとは # fc-cache -f ってするだけです。



フォントが入ったら、これを使う設定にします。やっているのは GNOME です。
gnome-tweaks からフォントをクリックすると次の画面です。

endeav-01

右の方にフォントを指定する箇所が4つあります。とりあえず、これを全部IPAフォントにしてみました。
リブートすると、確かに表示がちょこっと綺麗になりました。次に Firefox です。フォントの箇所を開き、以下のようにしてみました。
(下3つがIPAフォント)
注:以下の画像では「ウェブページが指定したフォントを優先する」にチェックを入れていますが、実際にはチェックをはずしてます。

endeav-02

これで、Firefoxも表示がちょこっと綺麗になりました。最後にX端末です。以下のようにしてみました。ipaフォントだと文字間が狭いので、広げています。(デフォルトは1.00です)

endeav-03

X端末も日本語表示がちょこっと綺麗になりました。久しぶりにフォントインストールをやりました。
なお、IPA がベストフォントと言っているわけではありません。私はそれしか知らないので、導入方法をそれで書いているだけです。お好きなフォントを探してご利用ください。



補足:2022-07
 補足としてフォントについて、ちょっとだけこだわっていることを書きます。
日本語の漢字が正しい形で現れるかどうか?ってことです。
例えば「なおす」を漢字変換してみます。日本語と中国語くらいを混ぜたような(似た字画だから共通のを使えば良いだろう・・・なんてテキトーに作られてる)フォントだと


naosu-1

こんな感じになります。形が変です。受け入れられません。
一方で日本人が作ったフォントとか、日本語のことをよく考えてくれてるフォントだと


naosu-2

こんな感じで、正しい形をしています。下側のはIPAフォントです。サンプルのため「なおす」という名前でフォルダーを作ってみました、笑。
EndeavourOS の場合、デフォルトのシステムフォントは上の fig にあるとおり Cantarell Regular ってヤツです。
つまり Cantarell Regular ってフォントが日中漢字まぜこぜみたいなヤツなんだと思います、笑。
そんなことで IPA フォントを利用してみました。

実はフォントについて真面目に調べたことはありません。私がフォントを語るのはふさわしくありません。
ネットで検索すると随分といろいろなフォントがあります。もし興味があればいろいろ試してみてください。


2022-08 補足:どうも同じフォントでもディストリによって漢字の形が違うような気がします、汗。Ubuntu の Monospace は正しい形の「なおす」でも EndeavourOS の Monospace は中国語みたいな形の「なおす」です。同じ名前のフォントなのに不思議です。
いっそのこと Ubuntu のフォントディレクトリをごっそりそのまま持ってきた方が良いかもしれません。
ややこしくて嫌になってきます、笑。




前に書いたチャプタは以下に保存しています。今更見ても仕方ないと思いますが・・・
(一つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.03.html

(二つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.02.html

(三つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.01.html