Chap-28. Endeavour OS の試用

試す事柄: 2024-09
 平素は以下の3点でディストリを見ています。ただしローリングリリースは a. のインターネットサーバ利用は一般的では無さそうです。更新が多くてリブート回数がふえるためです。
また b. についてはギーク風(野良コンパイル多用)はやりません。ローリングリリースは徐々にバイナリー互換性が変化しつづけるためソフトウェアを自分でビルドして使うのには向いていません。
なのでここでは c. を中心にして、一部 b. についてもチェックします。(と言っても、arcolinux の章を見てください・・・てヤツですが)


Sec-1.インストール及び最初の設定
Sec-2.UNIX マシンっぽく管理できるか
Sec-3.Windows 代替として
Sec-4.Printer 設定
Sec-5.全般の印象




Sec-1.インストール及び最初の設定

インストール
 インストーラは Calamares を使っています。GUI インストーラで使いやすい優秀なインストーラです。
online 指定でインストールすれば各種 DE を選べるのも良好です。
DE は GNOME で試しました。


最初の設定
--- 日本語入力 ---
 fcitx5-mozc を GNOME で使ってみます。単に以下のようにインストールするだけで動きそうです。

# pacman -S fcitx5-mozc

もしもこれで動かなかったら、.bash_profile に例の3行を書いてリブートします。

export GTK_IM_MODULE=fcitx
export QT_IM_MODULE=fcitx
export XMODIFIERS=@im=fcitx

多分、上記の3行を書かなくても動くと思います。
なお、GNOME で右上に日本語IMの窓をあけるなら、gnome-software をインストールし、これを使って flatpak 版のextension をインストールします。
普通は緑色の extension ですが flatpak 版は青色です。この extension を使えば input-method-panel が機能追加出来て、右上に窓が開きます。
ただし、最近になって標準パッケージ以外の機能やソフトウェアをローリングリリース系で多用するのは、やや疑問に感じています。常に変化しつづけるバイナリー互換性に標準以外のものがついていけるかどうか、ということです。
窓はなくても事実上困らないので気にならない人は窓を開けなくてもよいと思います。

  

--- firewalld の設定 ---
 2021年頃にインストールしたときは firewalld って標準じゃなかった気がします。
2022 時点でインストールすると firewalld が標準装備になっていました。しかもデフォルトで public になっていたので、これを落とさないとスキャナが使えませんでした。
2024-09 だとインストールする際に、ファイアーウォール(firewalld)を入れるか入れないか質問項目があります。
ルータでセキュリティ確保している LAN 内部(普通の家庭はそうなっているはず)で使うなら firewalld を入れなくても全く問題無いです。firewalld が入っていて設定が public になっているとスキャナが使えません。

  

*GUIでのパッケージインストーラ
 2022 に試したときに調子が悪かったので、今年は pamac は試していません。作業は全部 CUI (pacman )でやりました。






Sec-2.UNIX マシンっぽく管理できるか

 チャプタを起こしてしまいました。が、書くことがありません。UNIX 風の管理のこと、全て ArcoLinux と特に変わりません。省略です。興味のある方は ArcoLinux のチャプタを見てください。




Sec-3.Windows 代替として

 デスクトップ利用で各種ソフトが使えるかってことですが、ここも基本的に ArcoLinux と変わりません。良好だと思います。記述は省略です。




Sec-4.Printer 設定

 プリンタの設定は ArcoLinux と同じようにできます。Chap-32. Sec-4. と Sec-5. でやれます。
以前、postfix を入れないとプリンタが動かないと書きました。それは不要でした。Chap-32. の Sec-4. と Sec-5. (ソースコードをコンパイル・インストールした後、cups web interface ってヤツを使って設定)でやれば postfix パッケージ不要でプリンタが使えます。
ただしプリンタドライバを野良ビルドするわけなので、バイナリー互換性の変化にともなってそのうち動かなくなる恐れもあります。
多分、その時はドライバーをコンパイルしなおせば動くようになると思います。

スキャナも問題なく動きます。先に書いたとおり firewalld の設定を変えておけば(あるいは止めておけば)、普通にスキャナが使えます。





Sec-5.全般の印象

 最初に、3つの視点で評価します。
   視点a. ・・・対象外。
   視点b. ・・・野良コンパイル多用には向かないですが、それ以外の使い方なら問題ないです。
   視点c. ・・・基本的にイケると思います。パッケージもある方です。

*Chap-26-2.でいうカテゴリー3(2の派生)です。なので Linux 界で突発的にセキュリティーホールが発見されたとしても、マアマアの早期対応が可能だろうと予想されます。
*リポは安定しているようです。
*世間で評判が良いのがなんとなく理解できるディストリです。良い仕上がり具合だと思います。



前に書いたチャプタは以下に保存しています。

(一つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.04.html

(二つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.03.html

(三つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.02.html

(四つ前)
https://www.quinos.net/topics/topics.01.html